岩手八幡平歯科医師会は「歯と口の健康」を守るため8020運動を行っています。

管内の市町村紹介

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岩手八幡平歯科医師会は2市2町の4自治体による構成となっています。
八幡平市、岩手町、雫石町、滝沢市、それぞれに特色のある歯科保健行政を推進しています。
以下は岩手八幡平歯科医師会4市町の紹介です。
 
八幡平市

平成25年9月末で、西根地区約17,000人、松尾地区約6,200人、安代地区約5,000人、合計約28,200人です。
合併後8年経過し、約3,000人の人口減少があり、過疎化が少しずつ進んできています。
八幡平市は、平成17年に西根町、松尾村、安代町の3町村が合併して誕生しました。
北東北3県のほぼ中心に位置し、岩手山、八幡平、安比高原などの恵まれた自然環境と高速道路をはじめとする交通の利便性を生かし、農業と観光が基幹産業となっています。
八幡平市では、年2回の定例の歯科保健会議を行政の関係部署と歯科医師全員とで開催しています。また、歯科保健の啓蒙活動の一環として、毎年開催される「健康づくり推進大会」で良い歯のコンクール、歯科保健の標語、図画、ポスターの入賞者、8020達成者の表彰を歯科医師会の会長から表彰状を渡しています。
八幡平市の特徴的な歯科保健事業は、成人歯科健診です。20歳から10歳おきに70歳までの方を対象者全員に歯科無料受診券を個別に郵送し、市内の歯科医院で受診する方式をとっています。平成24年度の対象者は2,082人で、受診者は155人、受診率は7.4%でした。この事業は市の合併以来継続していますが、受診率は過去の高い年でも11.8%ですので受診率を少しでも向上させることが今後の課題です。
乳幼児歯科健診では、平成24年度のう歯有病率は1歳6ヵ月健診で6%、3歳児健診で33.6%です。また、12歳児のDMFTは平成24年度0.83本でした。
平成21年度より県央保健所と当歯科医師会と協働事業として「寝たきり予防のための口腔ケア事業」が始められました。その一環として、市内の介護施設での出前講座が市内の歯科医師会会員と保健所職員が講師となって、平成24年度まで合計6ヵ所で実施されました。
さらに、平成24年度には県歯口腔保健センターモデル事業「脳卒中患者歯科医療連携事業」が市内の東八幡平病院の協力で実施されました。東八幡平病院は県北の回復期病院のセンターとしての役割を担う病院で歯科も併設されています。回復期病棟は50床で平成23年度は新入院患者数は196人、平均在院日数93.5日となっています。すべての患者が入院期間中に必要な歯科治療を終えることは困難なのが現状です。
市内の会員が歯科医師が病院の歯科医師と共に回復期病棟の回診を行い、退院後の切れ目のない口腔ケアや歯科治療につなげる基礎資料を作り、歯科医師会の会員が安心して脳卒中患者を治療できる地域連携パスが確立できることを最終目標にしています。 (田中稔夫・記)
 
いわてまち

総人口は平成25年度9月現在約15,000人で、高齢化と人口減少が進んでいます。
北緯40度に位置するホッケーと焼うどんがシンボルの町です。
岩手町の健康増進計画として「第2次すこやかライフプラン21」が策定されました。
この計画は、町民の方々からの「健康意識調査」等の基礎資料に基づき、平成24年度を初年度とし、平成33年度を目標年度とする10年間の計画です。
この計画の中に健康づくりの7つの取り組みがあります。
その取り組みの1つに「歯・口腔の健康」があります。0歳から8020を目指し生涯にわたる歯・口腔の健康づくりにつとめましょうという取り組みです。
内容としては、8020の推進、乳幼児からの歯磨き習慣、定期歯科健診、誤嚥性肺炎の予防があります。
岩手町では、平成2年度より年に2回歯科保健対策委員会を設置しています。
目的は、乳幼児から高齢者まで生涯を通じての歯科保健医療対策を推進する為、歯科医療機関及び関係行政機関がそれぞれの役割を発揮し、相互の連携を強化するとともに協力体制を図るためです。
委員会設置以降、平成2年に1歳3ヵ月フッ素塗布開始、平成12年に1歳6ヵ月・3歳児健診にフッ素塗布を導入しました。
平成22年度には、2歳6ヵ月児歯科健診・フッ素塗布開始、9ヵ月児健診開始、妊婦歯科健康診査、歯と食のイベントの開催をして町民への啓発をしました。
平成23年度に県央保健所共同事業のフッ化物洗口モデル事業を保育施設で実施し、現在では町の事業になっています。
これらの取り組みによって1歳6ヵ月児のう歯有病者率は、昭和56年度は県より2倍以上高かったが、変動しながらも減少しています。
また、一人う歯数は昭和56年度は1.25本であったが、平成24年度では0.1本となっています。
3歳児のう歯有病者率は、昭和50年度は90%であったが、現在では30%台になっています。
また、一人平均う歯数は最も多いときは8.60本あったが、現在では1.48本となっています。
12歳児のう歯有病者率は、平成10年度は89.6%であったが、増減しながらも平成24年度は45.0%となっています。
また、一人平均う歯数は最も多かった5.5本から、平成24年度は1.82本となっています。また、40、550歳時に成人歯科健診を平成20年度より実施しています。
高齢者の歯科保健として健康いきいきサロンや友愛事業での歯科医師による歯科健康講話を口腔機能向上と正しい知識の普及啓発の為に実施しています。
今後の課題としては、フッ化物洗口事業を小学校でも実施したいと思っております。 (村木 崇・記)
 
雫石町
雫石町の人口は17,811人、世帯数は6,202世帯(平成25年9月30日現在)
山と牧場といで湯の町、雫石は周囲を山々で囲まれる盆地の町です。
町内に三ッ石山、葛根田渓谷など紅葉の名所、温泉やスキー場等のレジャー施設が数多くあります。
年々総人口、生産人口が減少しているのに対し、老人人口は増えており、少子高齢化が進んでいます。町の健康福祉の施策は雫石保健福祉計画により、地域福祉計画、高齢者プラン、障害者プラン、子どもプランがあります。一例として子育て支援の場合、安心子育てプランで、小学校1年から中学校3年までの学童・生徒の医療費の一部負担金を全額助成し、医療費無料化しております。
歯科保健事業は年に1回岩手八幡平歯科医師会と打合せ会を開催、健診等の業務を委託されます。
歯科保健事業の内容は幼児歯科健診およびフッ化物の塗布、成人歯科健診(80歳対象)、節目総合健康診査(35、40、45、50, 55、60歳対象)の中の歯周病健診(唾液検査)、保育所のフッ化物洗口実施および園児の歯科保健教育が行っております。
2歳児、80歳の歯科健診は町内の歯科医院に委託し、唾液検査はよぼういがく協会に委託します。
平成24年度町内全ての保育所(わかば幼稚園除く)5歳児のフッ化物洗口が実施されました。毎年雫石町健康づくりの表彰式にむし歯のない子(0歳から小学校6年)、8020達成者(80歳の方)が表彰されます。
平成24年度の表彰、むし歯のない子は24名、8020達成者は23名でした。25年度はそれぞれ28名と10名の表彰者です。
24年度岩手県央保健所の市町村別小学校1年から中学校3年までの男女う歯有病者率および一人平均う歯数の統計資料を見ると、当地区のう歯有病者率、一人平均う歯数は管内の他地区より高くなり、とくに中学生はワースト1の結果でした。
今後、学校と緊密な連携を取り、PTAなどを通じて学童・生徒および保護者のう歯予防意識を高めることは重要な課題です。
雫石町の少子高齢化は今後も進むと思われ、高齢者、要介護者の増加は予測されます。
通院困難患者の在宅歯科診療、口腔ケアを現在より積極的対応しなければならない。医師会、地域包括支援センター、ケアマネジャー、各関連団体と連携を図り、協力を頂きながら進めていきたいです。
我々歯科医師会は地域の歯科医療保健に役立つ、そして地域の皆さまに愛されることは今後の目標と考えられます。 (川田慶勲・記)
 
滝沢市

世帯数21,819世帯、人口55,014人(いずれも2013年9月末現在)。
人口日本一の村として一躍全国区に知れわたった滝沢村は、2014年1月1日付けで市制移行し「岩手県滝沢市」が誕生しました。
市制施行による地方分権の行政権限と財政支援の強化により、一例として福祉事務所が設置されることになりますので、福祉、社会保障分野での充実が図られます。村内各自治区での懇談会、村民からの質疑への回答でも、市制による財政支援の強化により医療費補助の拡充、また今後の高齢者増加への対策として、地域での健康づくり活動のさらなる推進、医療費が高くならないようにする仕組み作りに取り組む、といった行政側の姿勢が示されており、我々歯科医師を含む医療、保健分野との連携強化が期待されます。
現行の滝沢”村”における歯科保健活動としては、「すこやか親子たきざわ(母子保健計画)」および「老人保健福祉計画および介護保険事業計画」に沿った保健事業を行っており、この事業の推進には滝沢村健康づくり推進協議会をはじめ、滝沢村生涯歯科保健連絡会(母子グループ、成人グループ)の委員に就任している歯科医師を中心に、村内全歯科医師で協力体制を敷いております。
母子歯科保健では、各種歯科健診の他、親と子のよい歯のコンクール、村内幼稚園・保育園の先生を対象とした歯科講習会、妊産婦の無料歯科健診補助事業等を、成人歯科保健では、8020コンクール、村内自治区ごとの歯科講習会、いきいき栄養教室、行政と医療機関相互の在宅歯科診療情報提供等を行っております。
また村役場のエントランスホールでの歯科保健ポスター等の展示、村社会福祉協議会主催による「福祉ボランティアまつり」での歯科保健活動を岩手県歯科衛生士会県北支部と協働で行っています。
昨年度からは、村役場の健康福祉部、岩手郡医師会、岩手八幡平歯科医師会の3者の連携をより緊密にするために「滝沢村3者合同医療懇談会」を立ち上げ、第2回目となる今年度は村長にも参加していただいて研修会を開催いたしました。
在宅医療をテーマに「滝沢村の高齢者の状況」(役場健康福祉部)、「在宅医療の現状」(岩手郡医師会)、「在宅における歯科の重要性と課題」(岩手八幡平歯科医師会)と題したそれぞれの立場、視点からの発表は新しい発見もあり相互理解といった観点からも極めて有意義な研修会であったと思います。
この懇談会での村長の挨拶でも「市制施行後の医療・保健分野施策の更なる推進」が約束されましたし、市制カウントダウンの現在、「”人口日本一の村”から”住民自治日本一の市”へ」がスローガンとなっています。
滝沢地区には20名の会員がおりますが、地区歯科医師団一丸となって滝沢市民の口腔の健康増進への役割を力強く担って行きたいと考えております。(高瀬真二・記)  いわ歯「新地区探訪」より
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