5月定例会として、岩手医科大学歯学部の野田守教授による学術講演会を開催しました。テーマは「医科歯科連携 周術期口腔機能管理での経験を通じて(主として循環器疾患での連携で感じたこと)」として周術期口腔機能管理の必要性と重要性ついてご講演頂きました。これまで重篤な心疾患を有している患者さんは、心疾患処置を優先して歯科治療は心疾患処置後とされてきましが、口腔(こうくう)の感染リスク除去の重要性が周知されるにつれ、歯科としてのリスク管理を関連診療科とともに行う医療連携が定着しています。また心疾患において、特に歯科治療(むし歯や根の治療、抜歯)においてリスクを受ける場合が多く、歯科医師として判断が重要となること等、歯科治療現場の目線で具体的にお教え頂きました。今後、心疾患をはじめとした高齢者の患者さんが増えていく中、周術期口腔機能管理について解説頂き、我々として非常に充実した学術講演会でした。
*周術期口腔機能管理とは 各手術治療担当医と歯科医師が連携して、手術予定患者さんの口腔機能管理を実施することにより、「手術」を行う場合のお口のトラブルや誤嚥性肺炎・感染症の予防と、「化学療法・放射線治療」行う場合の口腔粘膜炎や口腔内感染等に対する手術治療の支持療法と位置づけ治療の向上をめざすものです。